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ベクター (vector) とは、ラテン語の運び屋 (vehere) に由来し、遺伝子組換え技術に用いられる、組換えDNAを増幅・維持・導入させる核酸分子のことです。
今回の実験を例にしますと、あなたのデザインしたDNA配列をシロイヌナズナの染色体へ運び入れてくれる物質です。
実験審査に選ばれたデザインは、まずデザインに基づきDNA配列が合成されます。次に、pMDC32というベクターで、シロイヌナズナの染色体へと導入されます。このベクターには、すでにプロモータとターミネータがそれぞれ組み込まれています。


hygromycin resistance: ハイグロマイシン耐性遺伝子
35S promoter: カリフラワーモザイクウイルス(CaMV) 35Sプロモーター, 2Xは2つのプロモーターが並んでいるという意味で、より強力になっている。
NOS terminator: Agrobacterium tumefaciens(アグロバクテリウム)のnopaline synthase (NOS) 遺伝子由来のターミネーター
attR1, R2: Gateway® 5 cloning systemにおけるλファージ由来の組換えサイト(attR1からattR2の間にデザインした配列が組み込まれる)
LB: T-DNAの左側境界領域(シロイヌナズナの染色体に導入される際の配列の左端)
RB: T-DNAの右側境界領域(シロイヌナズナの染色体に導入される際の配列の右端)
緑の矢印を含む弧:デザインしたDNA配列(緑色の矢印は遺伝子を表す)
黒いバー:さまざまな制限酵素サイト(今回は使用しない)
デザインされた配列はベクターのattR1からattR2の間に入り、植物体にはLBからRBの間の配列が導入されます。つまりこの pMDC32を使うと、両端に2個の35SプロモーターとNosターミネータが自動的に付与されることとなります。また薬剤(ハイグロマイシン)耐性遺伝子も一緒に組み込まれます。
デザインした配列がシロイヌナズナへ導入されるまでの説明
